1: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)00:28:32 ID:3nu
前作
八幡「雪ノ下や由比ヶ浜で抜いてしまった罪悪感で気まずい」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1406562900/
他にも書いてたけど、諸事情で書けなくなってごめん
続きに関してはまたいつか書き直そうかと思う
その代わり今夜から新しく書いていくんで、それで諸々を許しておくれ
2: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)00:34:11 ID:3nu
太く、熱く膨張した肉竿が彼女の膣に沈んでいく。
雪乃「んっ……あぅ……」
潤滑油でぬめったそこに押し入ると、雪ノ下雪乃は苦しそうに息を吐いた。
恐らくまだこういう行為に身体が慣れていないのだろう。
雪乃「相変わらず無駄に存在感だけあるわね、アナタのそれ」
八幡「意外か?」
雪乃「そうね。初めてのときは似合わないと思ったもの」
八幡「さいで」
中でゆっくり往復させる。
すると雪ノ下は快感に身を任せるように瞑目し、俺の首に細くしなやかな腕を回してきた。
雪乃「ん……いいわよ、動いて」
4: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)00:39:06 ID:3nu
雪乃「あっ……んん……~~~~~っ」
眉間にシワが寄るくらい顔をしかめているせいか、痛がってるのか感じているのかわからない。
だが雪ノ下の甘ったるい声が、俺の不安を消し去る。
雪乃「だめっ、あっ……こんな、この間と……違うっ」
八幡「あ? 何が?」
雪乃「全然、痛く……ない、から……っああ!」
揺さぶられながら、雪ノ下は喘いだ。
髪をベッドに散らし、全身を預けながら彼女がよがる。
それが官能的で、俺は思わず腰を振る速度を上げてしまう。
雪乃「激し、い……っ……あっあっあっ!!」
何故、こんなことになったんだろう?
少なくとも最初は互いにこんなつもりじゃなかったハズだ。
5: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)00:43:46 ID:3nu
***
それは、文理選択の一件が終わってすぐのことだった。
いつものように奉仕部の部室で依頼を待っていた由比ヶ浜がこんな提案をした。
結衣「ヒッキー、あたしって馬鹿かな?」
八幡「ん? うん」
結衣「即答しないでよ! や、あたしも自覚はあるけど……」
なに? どうしたの?
自分の頭が冴えないことが気になっちゃうお年頃なの?
お願いされても育てたりなんかしないよ?
結衣「えっとね? もうすぐあたしらも3年じゃん?」
八幡「あぁ」
結衣「でも、あたしそんなに頭よくないから……ヒッキーに勉強教えて欲しいなーって、思ったり」
6: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)00:48:35 ID:3nu
はぁ? 俺にぃ?
前に雪ノ下と戸塚と勉強会開いてただろ。俺抜きで。
というか雪ノ下に頼まないのは何でなの?
もしかして教え方下手なの?
ってことは雪ノ下は降板か。
そういう結論に行き着くと、思わず嬉しさで笑いが漏れてしまう。
八幡「くひっ」
雪乃「比企谷くん、それは新手の呪い?」
八幡「笑っただけで呪いになんのかよ。俺の闇要素すごいな」
雪乃「えぇ、邪悪だったわ」
ニッコリ笑って肯定する雪ノ下。
笑顔は可愛いけど言ってることはかなり黒い。
ダークアンドダーク並みに真っ黒だ。
7: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)00:56:27 ID:3nu
八幡「いや、いいよ? 今日だけ見逃してやる」
雪乃「? 何を見逃すのかしら?」
百合ヶ浜もとい由比ヶ浜がお前じゃなくて俺を選んだからだ、とは絶対に言えない。
だってほら、言ったら変な空気になるから。
由比ヶ浜から絶対『そんなつもりで言ったんじゃないし! ヒッキーマジでキモい!』って言われるに決まってる。
雪乃「何かはわからないけれど、かなり不快ね」
結衣「ヒッキー大丈夫? ん~、ゆきのんとダブルで教わろうと思ってたけど、やっぱやめた方がいいかな……?」
八幡「………………は?」
あれ? 雪ノ下は降板じゃなかったの?
話を切り出してまず俺にお願いしたから絶対そうだと思ったのに!
チクショウ、こんなことなら羊飼いになって未来をある程度知っておくんだった。
あ、羊飼いは本が消滅するんでしたね。
8: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)01:01:56 ID:3nu
結衣「ゆきのんには普段から教えて貰ってるけど、えっと、あたし頭悪いから効果薄くて……」
なるほど、だから俺にもお願いする、と。
なんだ、雪ノ下も戦力外とそう変わらないのかよ。
落ち込んで損した。
由比ヶ浜の評価が不服なのか、雪ノ下が開いていた本にしおりを挟みながら言い添える。
うんうん、弁明したいなら聞いてあげるよ?
雪乃「彼女、中学の範囲もいくつか怪しいのよ」
結衣「あ、あはは……だってもう2年以上前だから覚えてなくって……」
雪乃「はぁ……」
深く溜息を吐く。
ゆきのん激おこなの?
まぁ、俺も同じ立場だったら同じ反応しそうだけど。
9: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)01:07:56 ID:3nu
雪乃「それでどうするの? どうせ予定もないのだし、彼女の勉強を見てあげたらどうかしら?」
八幡「予定がないのを前提に話すなよ。……友達いないから基本フリーだけど」
どうせ俺はフリーですよ。
けどアイドルプロデュースで忙しいんだぞ。
とときんを育ててる真っ最中なんだ。
だから断じて暇なわけではない。
八幡「いや、俺とときんのプロデュースで忙しいからパス」
結衣「とときん? 何それ? 鳥の名前?」
八幡「ゲームだよ」
結衣「あたしよりゲームのが大事だって言うの?」
ぷくっと頬を膨らませる由比ヶ浜。
あざといなー。
最近の小町や一色くらいあざとい。
でもとときんはあざとくなんてない。
あの子はエロいから許される!
10: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)01:16:40 ID:3nu
八幡「だいたい、何でいきなり勉強なんだよ」
結衣「え? あ、うん……それなんだけどね」
由比ヶ浜は言いづらそうに、胸の前で指をもにょもにょさせる。
これは大して可愛くないな。
小町がやっても目を奪われる程度だ。
結衣「ゆきのんとヒッキーなら一緒の大学に行けそうでしょ? けどあたしは、私立くらいしか行けそうにないから……」
八幡「え? 雪ノ下、お前俺と同じ大学行くの?」
雪乃「初耳だわ」
結衣「じゃ、じゃなくて! ほら、みんなで一緒の大学に入りたいなって言ってるの!」
八幡「えー……」
雪乃「そ、そう……。何だか返事に困るわね」
どうやら、由比ヶ浜はこの何とも言えない奉仕部員たちの関係を大学まで持ち越したいらしい。
11: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)01:24:04 ID:3nu
なんというか、中学の卒業式とかで見たあの光景に似てるな。
『わたしたちずっと一緒だよ!』的な友情を確かめ合う変な儀式に似てる。
そのあと感動的な再開をした例を僕はまだ知らない。2次元以外。
結衣「ヒッキーは、あたしと同じ大学ってイヤかな?」
八幡「ノーコメント」
結衣「むぅ……。ゆきのんは?」
雪乃「わたしは……由比ヶ浜さんがいてくれるとそれなりに生活に張りが出るというか、えっと、反対意見は今のところ……」
何だその、『持ち帰って検討します』とでも言いたげな玉虫色の返事は。
これだから捻くれてるヤツは面倒なんだよ。
結衣「返事が微妙過ぎるよ、ゆきのん……」
雪乃「考えたことがなかったから返事を用意してなかったのよ」
ついっと顔を逸らす。
その際、彼女の顔が若干赤らんでるように見えた。
くっ、百合コメの波動を感じる……!!
12: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)01:31:20 ID:3nu
頬に手を添え、本格的に考えるような体(てい)を見せる雪ノ下。
コイツの場合はパフォーマンスじゃないだろうから真剣に考えているのだろう。
雪乃「それが奉仕部への依頼になるなら、喜んでお手伝いさせて貰うわ」
結衣「はぇ?」
雪乃「自己を鍛える意思がある人間は放っておけないもの。奉仕部の目的は自助努力のためにあるのだから」
結衣「ゆきのん……っ!!」
直後、心温まる女の子同士の友情を見せ付けられた。
もちろん俺は蚊帳の外だった。
もっと言うと、雪ノ下の独断で由比ヶ浜の学力教科トレーニングへの強制参加が決定した。
***
雪乃「とは言っても、部室で勉強しててもいいのかしら?」
八幡「あぁー……なるほど」
結衣「え? 何で?」
13: ◆8eicORCe.6 2015/01/15(木)01:40:09 ID:3nu
雪乃「その、依頼者が入りづらくないか考えてみたのよ」
結衣「ふんふん。……あ、確かにそうかも」
頭の悪い由比ヶ浜だが、その実は察しの良さでは俺たち以上だったりする。
部室で普段から勉強会を開いた場合、依頼者がそれを邪魔するようで気が引けるのではないか、ということだ。
これは深読みのし過ぎかもしれない。
だが気にする人間は気にするし、友達を頼れない人間ほどここを訪れる。
下手に友達だけの空間っぽくする場合のデメリットが、ボッチには嫌というほどわかるのだ。
結衣「じゃさ! 部活のあとにみんなでファミレスで勉強しようよ!」
雪乃「それはどうなのかしら? 頻繁に通えるほどお金あるの?」
俺はバイトしてるから大した問題じゃない。
けどこの『依頼』に同意の姿勢を見せるのは癪なので言わ猿に徹する。
ふんだっ、俺のこと無視するからいけないんだもんね!
結衣「うぅー、あたし今月ピンチだからムリかも……」
頭を抱えるお馬鹿の代名詞由比ヶ浜。
しかし彼女はポンッと手を叩き、
結衣「ゆきのんのおうちで勉強会すればいいじゃん! ね? これならお金かかんないよね?」
20: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)00:19:27 ID:yZe
雪乃「それは、えぇっと……」
八幡「由比ヶ浜、お前……」
俺、一応男子なんですけど。
そりゃ前に雪ノ下の家に足を運びはしたが、アレは病気の具合を見るためだったに過ぎない。
しかし今回はワケが違う。
一人暮らしの雪ノ下の家に頻繁に出入りする。
これがご近所の目にはどう映るだろうか。
少なくとも俺なら邪推する。
結衣「ダメ?」
雪乃「わたしの世間体を考えるとちょっと厳しいけれど……今さらそんなの大して気にならないのも事実なのよね」
八幡「おい、ちゃんと断れ。ボッチだからって体面がないワケないだろ」
結衣「ヒッキーは落ちるとこまで落ちてるじゃん」
うん、あれ?
いつもは優しい由比ヶ浜が妙に厳しいぞ?
22: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)00:26:13 ID:yZe
ほろ苦い気持ちになっていると、雪ノ下がそっぽを向く。
雪乃「悪くない提案かも知れないわね」
八幡「は?」
結衣「ゆきのん……!!」
雪乃「確かに男を頻繁に招くことにデメリットがあるのはわかるわ。けれど、由比ヶ浜さんの努力するという決意を無碍には出来ないもの」
結衣「うん、うんうん!」
雪乃「それにアナタが安全なことはこれまでで実証されているわ。いざとなれば自衛することもわたしには出来るし」
八幡「 」
春先に、俺を変質者扱いしていた雪ノ下から、変なタイミングで信頼を勝ち得てしまった。
えぇー? この状況で『わたし信じてるから』って言っちゃうの卑怯じゃない?
高尾部長かよ、貧乳のクセに。
23: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)00:32:32 ID:yZe
反論を考える。
ここはいっそ変態的な発言をして、やっぱり俺を家にあげるのはやめようと思わせるか?
だが信じてると言われた後にそんなマネしてもあからさま過ぎる。
結衣「じゃ、そろそろ下校時間だし行こっか!」
雪乃「今日からするのね。まぁ明日から明日からと言って先延ばしにするよりは懸命だわ」
八幡「は? え? ちょっと?」
結衣「ほら、ヒッキーも荷物まとめて。でないと置いてっちゃうよ」
言葉を選んでいる間に決議されてしまったらしい。
由比ヶ浜が急かすように俺の腕をちょいっと摘まんで引っ張る。
やめろ……可愛いからやめろ!
***
雪乃「勉強はリビングでいいかしら?」
結衣「うん、全然オッケーだよ」
あれよあれよという間に雪ノ下の住まうマンションに到着し、女子部員たちはせかせかと勉強会の準備を進めていた。
24: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)00:40:47 ID:yZe
俺はというとリビングの隅っこに棒立ちし、何とか追い払われないかと適当なアクションをしている。
何してるのかって?
そりゃアレだよ、友達にメール打つフリだよ。
一緒にいるときにメールされるとムカつくよね。
何だよ、俺といるのそんなにつまんないのかよ、って心の中で呪いたくなる。
結衣「ヒッキー何してんの? ゲーム?」
八幡「んー? いや、メール」
結衣「友達いないのに?」
八幡「…………」
結衣「もうっ! みんなで頑張るんだから変に忙しいフリ禁止!」
ぷんすかと怒りながら、由比ヶ浜が俺をテーブルの椅子まで引っ張っていく。
くっ、ここで座ったら完全に帰りにくくなる!
八幡「あ、小町にメールしないと……」
結衣「小町ちゃんにならあたしからメールしといたよ」
25: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)00:47:01 ID:yZe
おのれ由比ヶ浜、余計なマネを!
結衣「なんかね、『兄をお願いします。晩ごはんは作りません』だってさ」
おのれ、こっちもこっちで余計なマネを!
ってか、え? 晩ごはん作ってくれないの?
お兄ちゃん、小町の手料理食べさせて貰えないの?
しょうがない、今夜はサイゼで何か食べて帰るか。
ドリアでいいかな?
雪乃「何をしているの? 比企谷くんも勉強道具を出しなさい?」
結衣「ほらヒッキー、一緒に頑張ろ?」
八幡「~~~~~っ」
穢れない無垢な目で『一緒にお勉強しましょう』と促される。
コイツら、俺のこと男として意識してないんだろうか?
26: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)00:55:51 ID:yZe
勉強を始めてから30分が経過した頃だろうか。
30分もあれば、ごちうさの動画で可愛いとかぶひいいいを10回は書き込めるな、うん。
結衣「ん~~~、今日あたしすっごい頑張ったかも」
雪乃「え? まだ始めたばかりじゃない」
結衣「うっ……。で、でもほら、普段のあたしから考えたらすっごい努力だよ?」
雪乃「普段からどれだけ集中してないのかしら……」
由比ヶ浜の情けない態度に頭を抱える雪ノ下。
俺も同感だったりする。
このコ、将来大丈夫かしら?
雪乃「仕方がないわね、少しだけ休憩にしましょう。お茶を淹れるわ」
結衣「えへへ、ありがとーゆきのん」
27: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)01:04:03 ID:yZe
八幡「由比ヶ浜、お前宿題とかちゃんとやってんのか?」
結衣「わかるとこだけ解いて、あとは『あたしなりにやってきた感』を出して誤魔化してる」
八幡「あ、俺も理科でよくやるな」
結衣「ヒッキーも!? なーんだ、ちょっと安心したかも」
八幡「俺がそれやるの理系だけだけどな。全教科のお前と比べると俺の方がマシだ」
結衣「うぅ……耳が痛いぃ」
雪乃「ならわたしは比企谷くん以上ね。解けない問題があったとしてもノートにまとめて後日復讐の対象にするから」
紅茶を淹れてきた雪ノ下が会話に参加する。
『ふくしゅう』の文字がおかしくなかった?
仇討ち的な意味になってなかった?
雪乃「ほら、これ飲んで頭をリフレッシュさせるといいわ」
結衣「はーい」
29: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)01:16:19 ID:yZe
***
由比ヶ浜たってのお願いである勉強会は、およそ30分のサイクルでこれを繰り返した。
学校の授業って50分のハズなんだけどこの集中力の途切れ具合はどうなんだろうか?
やはり友達と喋れると思うと気が抜けるのかね?
結衣「もうだめぇ……これ以上はむりぃ……」
雪乃「合わせて2時間といったところかしら? まぁ最初にしては上々と思いましょう」
結衣「うぅ~……おなか空いた」
八幡「思うがままかよ。どうする? 帰る?」
雪乃「あら、夕飯を食べていったらどう? 作るわよ?」
結衣「……いいの? でも、勉強見て貰った上にそこまでして貰うのは何か申し訳ないかも」
雪乃「気にしなくていいわ。わたしもたまには誰かと食事を摂りたいから」
あぁ、また百合フィールドが展開されている。
他人(=俺だよ)を暗にいないものにする機能付きだったりする。
アナザーなら(ry
30: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)01:20:47 ID:yZe
さて、ここからは百合ノ下と百合ヶ浜の邪魔になるから帰ろう。
そう思い立って静かに玄関へと歩き出すと、
雪乃「あの、比企谷くんの分も作るつもりなのだけれど……」
八幡「は?」
雪乃「だってこういうとき、由比ヶ浜さんって一一」
結衣「ヒッキーも一緒に食べようよ。あたしも料理するから」
雪乃「……料理をすると言い出すから、消費する人間が必要なの」
八幡「死にたくないんで帰りたいです」
端的に言おう。
却下された。
そしてここから、事態は急変する。
31: ◆8eicORCe.6 2015/01/16(金)01:29:28 ID:yZe
***
八幡「……何これ? 毒属性のアイテム?」
結衣「毒じゃないし! ゆきのんが前に作ったパエリアだし!」
黒とか紫色をしたご飯っぽくない炭をパエリアと呼ぶんですか? という問いを飲み込む。
横でぐったりしている雪ノ下から察するに、何をしてもダメだったのだろう。
八幡「お前がついていながらダメだったのか」
雪乃「ダメだったわ……」
結衣「ヒッキーも、やっぱ、ダメだと思う……よね?」
その目はまるで、段ボールに詰めた犬を道端に放置する飼い主を見るような目だった。
捨てないで、とすがるような目に、思わず言葉に詰まる。
由比ヶ浜は、努力すると決めた。
勉強でも料理でも、誰かに認められたくて頑張った。
それを頭から否定するのは……あまりに失礼な気がする。
八幡「寄越せ。消費する人間が欲しかったんだろ?」
36: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)00:25:49 ID:X8e
ただいま
書くよー
37: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)00:31:37 ID:X8e
八幡「…………うぐっ」
ひとくちだけ食べる。
案の定マズかった、もとい人体に有害な味しかしなかった。
だが、頑張った人間を相手に上手い対応なんて俺は知らないので、やれることだけやる。
八幡「おぶえっ……うっ……」
スプーンでパエリア(自称)をかきこむ。
平らげるのに1分くらいかかったが、完食だけは出来た。
もうぼくおうちかえるぅ、とか言っちゃダメかな? 身体が持たない。
結衣「ヒッキー……」
八幡「まぁアレだな。不特定多数の人間に食わせないなら許せる範囲だ……多分」
結衣「フォローが微妙過ぎる! ……けど、ありがとうヒッキー」
八幡「……ん」
どうしよう、目眩がしてきた気がする。
無理して毒物食べたのだから当然か。
38: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)00:38:23 ID:X8e
やっぱり帰りに何か買って食べるか。
でないと口の中がキツすぎる。
由比ヶ浜に、もういいよな、と目で訊ねながら立ち上がる。
腐ってたってアイコンタクトくらい出来るよね?
雪乃「帰るの?」
八幡「あぁ。俺って人の家に居るとどうしていいかわかんないタイプだから、そろそろ家が恋しいんだよ。数えるくらいしか友達の家に行ったことないし」
雪乃「ちゃんと友達には(仮)を付けなさい。向こうはそう思ってなかったケースばかりでしょう?」
結衣「帰る理由が残念過ぎるよ一一って、ヒッキー!?」
八幡「あん?」
バッグを肩に引っ掛けて廊下に向かうと、由比ヶ浜が素っ頓狂な声をあげた。
そして彼女は俺の下半身を指差す。
おい、セクハラだぞ。
結衣「あのあの、それ、ヒッキーの……」
結衣「ヒッキーの、おっきくなってるんだけど……っ」
40: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)00:45:16 ID:X8e
立ち止まり、下を向く。
下半身から息子がこっちを見上げていた。
なるほど、これが『わたしがわたしを見つめてました』ってヤツか。
雪乃「……比企谷くん、そういうのは勘弁して欲しいのだけれど……」
八幡「え? 何これ? 僕知らない!」
結衣「知らないって……どう見てもヒッキーのが……うぅ~っ」
言えないんですね?
おちんちんが大きくなってるって言えないんですよね?
その気持ちわかるわ。
だが待って欲しい。
俺は特にこれといって興奮などしていない。
女子の家に招かれたからって勃起なんてしない。
結衣「何で? その、えっちぃ気持ちにでもなったの?」
雪乃「こういう場合、警察を呼ぶべきかしら?」
41: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)00:54:30 ID:X8e
携帯電話を片手に小首を傾げる雪ノ下。
勃起した俺を見る目は、掃き溜めに溜まった塵芥を見る目だった。
人によってはご褒美ですよ、ゆきのん。
八幡「いや知らん。本当に知らん」
雪乃「けれど、それはそういうことなのでしょう? 同級生の女子に囲まれて本性を隠せなくなったようにしか見えないのだけれど」
八幡「本当に知らないんだって!」
必死の弁明も、ビンビンにそそり立った息子のせいで説得力皆無だった。
こんなときどんな風に言えば無実になれるの?
八幡「……ダメだ、小さくならん」
結衣「え? 小さく出来るの?」
八幡「まぁ、適当に過ごしてりゃ勝手に萎むんだが……」
雪乃「敢えて婉曲に言うことで逆にいやらしいのだけれど……。それはそれとして、小さくならないと困るの?」
八幡「外を歩く人に『うっそ~、あの人勃起してる~。キモ~い』って思われる」
結衣「ぼっ……~~~~~っ」
雪乃「つまり、性的に興奮しながら外を歩いてると誤解されるのね?」
42: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)01:01:38 ID:X8e
口元に手を当て、静かに考え込む雪ノ下。
雪乃「正直、迷惑ね。家の周りでそういった変質者が発生するのは」
結衣「てゆか、これってあたしの作ったパエリアのせい? タイミング的にそうだよね?」
八幡「無いと言い切れないこともないと思わないこともなきにしもあらず」
結衣「ヒッキー、あたし今勉強疲れしてるから難しく言わないで……」
八幡「…………。否定は出来ん」
結衣「だ、だよね……」
今度は由比ヶ浜も考え始めた。
おい、これ以上は脳へのオーバーワークだぞ。
ただでさえ馬鹿なのに更に馬鹿になったらどうするんだ。
結衣「ねぇ、ゆきのん?」
雪乃「何かしら?」
結衣「あたし、責任取ろうと思うんだけど……」
雪乃「それって……」
結衣「うん……。こうなったら、ヒッキーのを満足させればいいんだよね?」
43: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)01:11:52 ID:X8e
八幡「…………」
雪乃「…………」
八幡「雪ノ下、119番を頼む。勉強させ過ぎたせいで酷いことになったぞ」
雪乃「そ、そうね。もう夜だけれど、脳神経外科はまだ受診できるかしら?」
結衣「お、おかしくなってないし! あたし全然大丈夫だし!」
雪ノ下から携帯を奪い、頭は大丈夫だと訴える。
いや普段から大丈夫じゃないだろ。
結衣「だって、今日は2人にはあたしのために頑張って貰ったし、ヒッキーには酷いの食べさせちゃったし……」
八幡「それがどうしてそこに繋がるんだよ」
結衣「だからっ! だから恩返しくらい、しなきゃなって思うの」
雪乃「…………。由比ヶ浜さんが構わないのなら、寝室を使ってちょうだい」
八幡「は!?」
雪乃「他に方法はないのでしょう? それ、萎まないのよね?」
44: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)01:21:50 ID:X8e
息子を指差し、諦めたような溜め息を洩らす雪ノ下。
おいおい、ネバーギブアップの精神で頑張れよ。
八幡「やったら戻れないぞ? その、これまでみたいな関係に」
結衣「ヒッキーなら大丈夫だと思うから……がんばるっ」
むんっ、と意気込む。
あ、また俺の意見は無視なんですね。
***
結衣「いい、ヒッキー? 脱がすよ?」
寝室に通され、ベッドに腰掛けると、由比ヶ浜が股間に手を伸ばしてきた。
しかし俺にも男のプライドとかがあるので、それを制止する。
八幡「いや、自分で脱ぐから」
結衣「ん……わかった」
ベルトを外し、ファスナーを下げる。
その一連の流れを由比ヶ浜はこれでもかってくらい凝視していた。
やはりビッチの素質あるな、コイツ。
結衣「わっ……えっちぃ匂いするね。しかも……何か、カチカチだぁ」
46: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)01:30:15 ID:X8e
由比ヶ浜のピュアな反応に思わず生唾を飲んだ。
ビッチ臭い女がこんな風に顔を赤くしながらペニスを興味津々に見てるのって可愛いかもしれん。
結衣「ねぇ、どうすればいいの?」
八幡「じゃあ握ってしごいてくれ」
結衣「うん、わかった。痛かったら言ってね?」
指先で裏筋をなぞったあと、キュッと握る。
たどたどしい手つきがもどかしい。
八幡「もうちょっと強く握れるか?」
結衣「こ、こう? うあー、すっごいドクドクいってる」
47: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)01:36:35 ID:X8e
ゆっくり、ゆっくりと手を前後させ、俺のをしごく。
異性にして貰ってるだけでも童貞には射精モノのハズだが、どうもじれったい。
経験のない由比ヶ浜に上手さを求めるのは間違ってるとわかっていても、だ。
結衣「ヒッキーの、んしょ……気持ちよくなってる?」
八幡「まぁ少しは」
結衣「んしょ、んしょっ……満足出来そう?」
八幡「あんま出来そうにないな」
結衣「そっか」
短く答えた次の瞬間、由比ヶ浜の口が俺のを覆い隠すように迫ってきた。
ぬめるような感触がペニスから背筋を駆け抜ける。
八幡「うお!? ちょ、おま……っ」
結衣「ん……ひもひいい? ひっひー……けほっ」
48: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)01:43:39 ID:X8e
ぱくっと咥えた状態で俺を見上げる由比ヶ浜。
フェラなんてどうでもいいと思っていたが、こうしてご奉仕されているという事実は結構クるらしい。
何だろう、支配してやったぞ、という気分が込み上げてくるせいだろうか?
結衣「ちゅぽっ……んっんっ……じゅぷじゅぷ」
八幡「うぁ……くっ」
結衣「ふふっ……じゅるっ……ちゅぱっ」
AVで見たフェラに比べれば初心者レベルなのだろうか?
けれど由比ヶ浜は健気に頭を前後させながら俺のを舐めてくれた。
八幡「おま……トントン拍子にやるなよ」
結衣「えへへ~……なんかね、ひっひーのらったら……れきそうかなーって」
ちゅぱちゅぱと音を立てながら舐める由比ヶ浜の顔に苦悶の色はなかった。
どうやら本当に俺のをしゃぶることに抵抗がないらしい。
49: ◆8eicORCe.6 2015/01/17(土)01:52:53 ID:X8e
顔をほんのりと赤く染めながらうっとりと恍惚そうな顔で舐める。
八幡「ん、由比ヶ浜、そろそろ……っ」
結衣「ふえ? ちゅぷっ……ちゅぱっ……」
八幡「ぅ、く……っ」
堪らず由比ヶ浜の頭を両手で抱え込み、のどの奥深くまでペニスを突き刺してしまった。
直後、高まっていた快感が彼女の口内でびゅるびゅると弾ける。
結衣「んう”!? んん~~~~~!!」
八幡「すま、ん……うあっ」
結衣「うえ、けほっ……けほっ……ひどいよヒッキー」
八幡「本当に悪かった。すまない」
結衣「苦いぃ~……」
逃げるようにベッドの端っこに座り、涙目でむせる由比ヶ浜。
何かもう、本当にごめんなさい……。
59: ◆8eicORCe.6 2015/01/18(日)00:49:51 ID:sM7
結衣「で、どう? ヒッキー満足した?」
八幡「あ、いや、それが……」
下を指差し、由比ヶ浜がそれを追うように下を見る。
アホが見ぃ~るぅ~。
……うん、言ってる場合じゃない。
結衣「わっ、まだおっきいし……」
八幡「お前何を混ぜたんだよ、木炭に」
結衣「木炭じゃなくてパエリアだってば!」
八幡「絶対精力剤とか入れただろ。俺普段は連射とかしないし」
結衣「連射……?」
八幡「あぁ、何でもない」
60: ◆8eicORCe.6 2015/01/18(日)00:56:45 ID:sM7
今も尚いきり立つ肉棒を見せ付ける。
これ、普段の由比ヶ浜だったらセクハラだって怒ってますね。
結衣「も、もっかい抜いた方が……いい?」
八幡「萎えるまで抜かないと雪ノ下に迷惑だからな」
結衣「そこはもうちょっとあたしに優しい理由で答えてよ……」
八幡「悪りぃ」
今のは俺の配慮が足りなかった。
勇気を出して男の射精を手伝った由比ヶ浜にかける言葉じゃなかった。
だが気の利いた言葉なんて恥ずかしくて言えない。
空いてしまった間が気まずくて視線をさまよわせる。
するとしびれを切らした雪ノ下が寝室に入ってきた。
雪乃「まだ終わらないの?」
61: ◆8eicORCe.6 2015/01/18(日)01:03:18 ID:sM7
八幡「1回目が済んだ、としか言えん」
雪乃「男性のそういった事情に詳しくないのだけれど……2回目以降があるの?」
八幡「人によってはな」
雪乃「そう。ただ流石に何度もされるのは気分が悪いから、何とかならないかしら」
俺だって1回で済ませたかったよ。
人ん家に長時間いるとどうしていいのかわからなくなるし、由比ヶ浜にも申し訳ないし。
雪乃「と、ところで……」
八幡「あん?」
先ほどの俺のようにせわしなく視線をさまよわせる雪ノ下。
左右に動く視線が、必ず俺の股間を見るように経由してるようですが気のせいですよね?
雪乃「後学のために……わ、わたしにも……させて貰えない、かしら?」
62: ◆8eicORCe.6 2015/01/18(日)01:11:29 ID:sM7
八幡「……は?」
雪ノ下雪乃は嘘を吐かない。冗談も言えない。
そんなことが出来るならボッチにならない生き方を見付けられる。
俺の知る限り、彼女は皮肉を言うことはあってもジョークを言ったことはない。
だから、逆説的に一一
八幡「本気か?」
雪乃「……え、えぇ。由比ヶ浜さんだけに任せるのも不安だから……」
結衣「そ、そんなことないよ! まだ頑張れるもん!」
雪乃「顔を真っ赤にして涙目で言われても説得力に欠けるのだけれど」
結衣「うっ」
俺から見ても由比ヶ浜はいっぱいいっぱいだった。
これ以上の行為は由比ヶ浜のためにならない。
いや、最初からだけど……。
63: ◆8eicORCe.6 2015/01/18(日)01:20:34 ID:sM7
由比ヶ浜にミネラルウォーターを渡し、俺の正面に座る。
あの、ちょっと遠くないですか?
雪乃「ぐ、グロテスクね」
八幡「男は全員こうなる」
雪乃「手で触りたくないから、足でいいわよね?」
八幡「いきなり高等テクからかよ。経験ないんだよな?」
雪乃「え? あぁ、そういえば由比ヶ浜さんが初めて奉仕部に訪れたときにそんな話をしたわね」
よかった、雪ノ下も覚えてて。
俺の方からいつの会話だったか話したら『そんなことを覚えていたの? 気持ちが悪いわ』って言われてた。
想像を超えてくるタイプだから雪ノ下の罵倒の攻撃力は今のの300倍はある言葉を選びそうだな。
64: ◆8eicORCe.6 2015/01/18(日)01:21:54 ID:sM7
ごめん、書いてる途中だけど今夜はここで終わりにさせてくれ
さっきからブラウザがカクカクしたり(応答なし)とかになるからPCを再起動する
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