2015年3月7日土曜日

千冬「・・・あまり驚かないんだな?」シャル(お母さんは、どうしてボクを産もうと思ったの?)

1 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:25:02



        -is学園寮・個室トイレ-

シャル(陽性・・・・・・)

シャル(・・・・・・・・・・)

シャル(あれから・・・)

シャル(もう三ヶ月・・・)

シャル(・・・・・・・・・・)





2 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:26:12









         -回想-



シャル「これからは、シャルロットって呼んで?」



一夏「・・・えっ?」



一夏(はあ・・・はあ・・・。 せ、背中にち、乳首が・・・!) ギンギン!



シャル「うん・・・。 ボクのお母さんが付けてくれた、本当の名前・・・」



一夏「・・・わかった」 ギンギン!



一夏「シャルロット・・・」 ギンギン!



一夏(・・・ああもう・・・、我慢が・・・!) ギンギン!



           ガバアッ! バシャバシャ!



シャル「!? い、一夏!?」 ///



一夏「くっ・・・!!はあ・・・はあ・・・!」 ギンギン!!



シャル「!! 一夏!? ちょっとまっ・・・!」



           ああああっ・・・!




3 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:27:17







----------





シャル(is学園に来る際に持たされた、妊娠検査具・・・)



シャル(・・・使う事に、なるなんて)



シャル(おまけに・・・)



シャル(・・・・・・・・・・・)



シャル(・・・・・・一夏) ジワ・・・



シャル(会いたい・・・!) ポロッ・・・




4 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:28:17









          -放課後・is学園・中庭付近のベンチ-



シャル(事が済んだ後、一夏は「ごめん」とだけ言った・・・)



シャル(・・・・・・あの翌日に、ボクは自分が女の子である事を明かしたけど)



シャル(一夏は・・・ボクを避ける様になった)



シャル(結局・・・理由は聞けずじまい・・・)



シャル(・・・・・・・・・・・・・でも)



シャル(もう、そんな事を言ってられない・・・!)



シャル(もう・・・)




5 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:29:24







         -夜・is学園寮・ロビー付近-



鈴「あ、シャルロット」



シャル「・・・ん? 鈴・・・、何か用かな?」



鈴「山田先生が探してたわよ?」



鈴「昨日提出予定の課題は、まだかな?って・・・」



シャル「・・・あ! ・・・忘れてた」



鈴「珍しいわね、シャルロットが課題を忘れるなんて」



シャル「そ、そう? ボクだってそんな時くらいあるよ」 クスッ



鈴「まあ、いいわ。 じゃ、確かに伝えたからね?」



シャル「うん、ありがとう」




6 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:30:15



シャル(・・・・・・・・・)



シャル(・・・しょうがない。 もう遅い時間だし、明日にしよう・・・)



シャル(・・・・・・・・・)



シャル(・・・でも)



シャル(早くしないと・・・)




7 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:31:22







          -翌日・休み時間・1組教室-



セシリア「一夏さん、お昼はいかがなさいます?」



一夏「おう、そうだな・・・。久しぶりに屋上で食うか?」



セシリア「はい、わかりました」



箒「そうか、ではそうしよう」



セシリア「箒さん・・・。 どこから沸いてきましたの」



箒「・・・さっきから隣にいるが?」



ラウラ「私も居るぞ。 皆で食事をした方が美味いだろう?」



一夏「そうだよな、みんなで食おうぜ!」



セシリア「そ、そうですわね・・・」



セシリア(・・・もう)




8 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:32:14



シャル(・・・・・・みんな、何を話しているのかな)



シャル(・・・・・・・・・・・・)



シャル(一ヶ月前まであの輪の中に)



シャル(ボクもいた)



シャル(・・・・・・・・・・・・)



シャル(・・・・・・・・・・・・)



シャル(・・・止めよう、こんな事考えるの)




9 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:33:28







         -放課後・第二アリーナ男子更衣室前-



          ガチャ・・・



一夏「ふう・・・」



一夏「・・・!!」



シャル「・・・・・・・・・一夏」



一夏「・・・シャル」



シャル「一夏・・・話があるの」



一夏「・・・・・・・・おう」



シャル「でも・・・ここじゃ話せない」



シャル「だから、今夜・・・八時くらいに、一夏の部屋に行くから」



シャル「・・・じゃ」 ダッ・・・



一夏「・・・・・・・・・・」




10 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:34:36





          タッ タッ タッ タッ  タッ・・・



シャル「・・・はあ・・・はあ・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・・」



シャル(一夏・・・相変わらず)



シャル(ボクを見ようとしないね・・・) クスッ・・・



シャル(・・・・・・・・・・ううん)



シャル(それでもいいんだよ・・・)



シャル(一夏が、ボクを嫌いなら それでいい)



シャル(ただ・・・・・・・・)



シャル(それを・・・ボクにハッキリ言って)



シャル(・・・・・・お願いだから) ホロリ・・・




11 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:35:36







          -夜・is学園寮・一夏の部屋付近-



シャル「・・・・・・・・・・」



         コン  コン・・・



シャル「一夏・・・・・・」



シャル「・・・・・・・・・・」



シャル「・・・・・・・・?」



シャル「・・・一夏?」



         コン   コン・・・



シャル「・・・・・・・・・・・」



シャル(・・・・・・・・・うそ)



シャル(居ないの?・・・それとも居留守?)




12 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:37:14



シャル「・・・リヴァイヴ、頭部、一極限定モードで起動」 スウウウウウンッ!



シャル「赤外線センサー、オンライン・・・」 ピピピ・・・ピ・・・



シャル(・・・・・・・・・・・)



シャル()



シャル(・・・・・・・居ない)



シャル(・・・・・・・・・・・・・)



シャル(・・・・・・・・・・・どうして)



シャル(どうして・・・どうして!・・・・どうして!!) ダッ




13 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:38:02







          -同・is学園・中庭付近-



シャル「・・・はあ・・・はあ・・・はあ」



シャル「・・・リヴァイブ、起動!」 スウウウウウンッ!



シャル「・・・どこなの、一夏!」



シャル「センサー範囲拡大、特定ターゲット指定・・・」 ピピピ・・・



シャル「目標・・・白式・・・!」 ピピピ・・・



シャル「・・・・・・・・・・・・」 ピピピ・・・



シャル「・・・・・・・・・・・・!」 ピ・・・・



シャル「・・・ここって」




14 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:39:31







シャル「セシリアの・・・部屋」







 ボクは・・・無意識の内に、アサルトライフルを起動して、スコープをのぞいた。

よせばいいのに・・・、それを止める事が出来なかった・・・。







シャル「・・・・・・・・・・・」







 寮の窓から、わずかに見えるセシリアと一夏の二人。

二人は、何かを話していた。・・・笑顔で。




15 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:41:22







          ピピピ・・・『最終安全装置 解除』







 ボクの、頭の中に、体中に、ドス黒い何かが駆け巡る・・・・・・。







          ピピピ・・・『ターゲット・ロック  榴弾 装填』







 そうだよ・・・、このままほんの少し、指に力を加えるだけで終わる・・・。

何も考える事なんて、無い。




16 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:42:57







シャル「一夏・・・ボクは、そんなに嫌な娘だったのかな?」



シャル「確かにね? 軽率な事をしたと思うよ?」 ポロッ・・・



シャル「でも・・・、話をするくらいの約束も守りたく無かった?」 ポロ ポロ



シャル「ボクには・・・話をするだけの価値も無いって言うの?」 ポロポロ・・・



シャル「・・・だったら、どうしてボクに優しくしたの?」 ポロポロ・・・



シャル「・・・・・・どうして」 ポロポロ・・・



シャル「ボクに優しくしたのぉぉぉっ!!」 ポロポロ・・・







         ボクは・・・・・・ボクは・・・・・・!







         ググッ・・・!




17 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:44:43







         -翌日・昼休み・食堂-



鈴「そのから揚げ、もーらいっ!」 ヒョイパク!



一夏「あっ! なにすんだよ! 鈴!」



鈴「にひひ~、いいじゃん。 ほら、あたしの卵焼きあげるから!」



一夏「ったく・・・、最初から交換しようって言えよ」



鈴「・・・・・・・・・」



鈴「・・・ところで一夏」



一夏「ん?」



鈴「最近、シャルロットを見ないわね?」



一夏「・・・・・・」




18 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:46:15



鈴「ま・・・あんたも何か避けている様だったし、深くはツッコミ入れないけど」



鈴「嫌いになったのなら、ハッキリ伝えてあげるのも『優しさ』なんだからね?」



一夏「・・・別にそう言うわけじゃ。 自然にそうなっただけさ」



鈴「ふ~ん・・・。 そう」







鈴(ライバルは減ったけど・・・。 なんかスッキリしないわね)



鈴(・・・今日のシャルロット、明らかに泣き腫らしてたし)







鈴「それじゃ、あたし 午後の授業の準備があるから。 これで失礼するわね?」



一夏「ああ、またな、鈴」




19 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:47:20







             -同・屋上-



シャル「・・・・・・・・・」



シャル「・・・綺麗な空」



シャル「こういうのを日本で、なんて言うんだっけ・・・?」



シャル「・・・日差しも心地いいや」



シャル「・・・・・・・・・」



シャル「ああ、思い出した・・・」



シャル「『抜けるような青空』・・・だったね、一夏」 クスッ・・・




20 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:48:21







          -放課後・is学園寮・談話室-



箒「・・・そうか、同室のラウラにも話していないのか」



ラウラ「ああ。 私も昨日たずねたのだが・・・」



ラウラ「昨夜、八時前くらいに出かけて帰ってきてから・・・様子がおかしい」



箒「・・・そんな時間にどこへ?」



ラウラ「わからん・・・『ちょっと』としか言わなかった」



ラウラ「・・・でも、出かける前も深刻そうだった」



箒「・・・何があったのかな」




21 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:49:08



ラウラ「・・・・・・・・」



ラウラ「箒」



箒「ん?」



ラウラ「お前も気づいているのだろう?」



ラウラ「一夏が、明らかにシャルロットを避けているのを」



箒「・・・まあ、な」



ラウラ「私も・・・あえて見ぬフリをしていたが・・・」



ラウラ「なにか、関係があるのかもしれない」



箒「・・・・・・どうする?」



ラウラ「・・・・・・私も、それが知りたい」




22 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:51:35







         -夜・is学園寮・ラウラとシャルの部屋-



ラウラ「・・・シャルロット」



シャル「・・・ん?」



ラウラ「言いにくいのだろうが・・・」



ラウラ「私で良ければ相談に乗るが?」



シャル「ラウラ・・・」



シャル「・・・・・・・・・・」




23 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:52:16



シャル「・・・ありがとう」



シャル「でも」



シャル「これは・・・とてもプライベートな問題だから」



シャル「・・・ごめん」



ラウラ「・・・いや、いいんだ」



ラウラ「・・・・・・・」




24 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:53:09







         -数日後・朝・職員室-



千冬「・・・・・・・・・・・」



山田「・・・どうかしました? 織斑先生?」



千冬「!・・・・・・山田先生」



千冬「いや・・・たいした事ではない」



千冬「このところ、デュノアの成績が芳しくないのでな・・・」



山田「ああ・・・確かにそうですね」



山田「そういえば、ぼんやりしている事も多いですし・・・」




25 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:54:02



千冬「・・・思春期の不安定さが出ているだけかもしれんが」



山田「気になるのでしたら、私が話をしましょうか?」



千冬「・・・・・・・・・いや」



千冬「しばらく様子を見よう」



千冬「デリケートな時期でもあるし・・・」



山田「そうですね・・・。 わかりました」




26 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:55:29







         -休み時間・1組教室-



セシリア「一夏さん、明日のお休みは、何かご予定はありますか?」



一夏「んー? いや、特には無いけど?」



セシリア「でしたら、わたくしと植物園に行きませんこと?」



セシリア「秋口の花が、見ごろだそうですわ」



一夏「植物園か。 ま・・・面白いかもな」



一夏「いいぜ、セシリア」



セシリア「はい! 一夏さん!」




27 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:56:37



一夏「箒とラウラも一緒にどうだ?」







セシリア(ああああ! い、一夏さん! 余計な事を!)







箒「・・・せっかくだが、部活があるのでな。 遠慮する」



ラウラ「私も私用で・・・明日は予定がある」







セシリア(な、なんですってー!!)




28 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:57:36



一夏「そっか・・・残念だな」



一夏「じゃあ、俺と二人で行くか、セシリア」



セシリア「は、はい!」 ///







セシリア(一夏さんと、二人っきりでお出かけですわ!) ///







箒「・・・・・・」



ラウラ「・・・・・・」




29 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 16:58:29







         -昼休み・屋上-



鈴「なによそれ! あたしには誘いすら無いっての!?」



ラウラ「なら今から食堂に行って、参加したい、と言って来ればいい」



箒「一夏なら二つ返事で了解するな。 きっと」



鈴「・・・・・・・・」



鈴「やっぱ、いい・・・」



鈴「なんか、そんな気分になれないしね」




30 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:00:03



ラウラ「・・・お前は、シャルロットの事に気がついているか?」



鈴「つかない方がおかしいわよ・・・」



箒「ま・・・そうだろうな」



鈴「いつぐらいかしら・・・ね」



鈴「一夏が、シャルロットを露骨に避ける様になったの?」



箒「夏休み明けぐらいからだと思う」



ラウラ「そんなところだな・・・」



鈴「原因はなんなの?」



ラウラ「わからん・・・」



箒「私もだ・・・」




31 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:01:05



ラウラ「私はシャルロットと同室なので、それとなく たずねてみたが・・・」



ラウラ「・・・余程言いにくい事みたいだ」



鈴「そっか・・・」



鈴「すっきりしないわね」



箒「ああ・・・さすがに、シャルロットを まるで居ないかのように扱う一夏には・・・」



箒「好感が持てない」



鈴「セシリアは、お構いなしって感じみたいだけど」







ラウラ「・・・・・・このままで」



ラウラ「いいのだろうか?」



箒「・・・・・・・・・」



鈴「・・・・・・・・・」




32 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:02:06







          -放課後・is学園寮・ラウラとシャルの部屋-



シャル(・・・・・・・・・・・・)



シャル(・・・・・・もう一夏は)



シャル(ボクの事なんて、どうでもいいんだね・・・)



シャル(じゃあ)



シャル(自分で・・・何とかしないと・・・)



シャル(・・・・・・・・・)



シャル(答えは、簡単だよ・・・。 二つしかない)



シャル(・・・・・・・・・・・)







シャル(おろすか・・・おろさないか・・・)




33 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:04:33







         -数週間後-



         -1組実習授業-



千冬「それでは、恒例の模擬戦をしてもらう」



千冬「織斑、デュノア、前に」



一夏「・・・!」



シャル「・・・はい」



箒・ラウラ「・・・!」



千冬「・・・織斑、呼ばれたらちゃんと返事をしろ」



一夏「す、すみません」




34 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:05:21



一夏「・・・白式」 スウウウウウンッ!



シャル「リヴァイブ」 スウウウウウンッ!



一夏「・・・・・・・」



シャル「・・・じゃあ、行くよ? 一夏」



一夏「・・・・・・・」



シャル「・・・・・・たああっ!」



         タタタタタタタッ!




35 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:07:00



千冬「・・・・・・・・・」



箒「・・・・・・・・」



ラウラ「・・・・・・・・・」



セシリア(一夏さん、いつも通り、かっこいいですわ)♪



千冬「・・・・・・・・・・」







箒(・・・なんだ、これは)



ラウラ(二人とも・・・動きが鈍いな)



箒(一夏の剣には、迷いが・・・いや、戸惑い、か?)



ラウラ(シャルロットは・・・なぜか動きがもっさりしているな・・・)



セシリア(んっふっふっ、一夏さ~ん)♪




36 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:08:25



千冬「・・・二人とも、そこまでだ」



一夏「・・・はあ・・・はあ」



シャル「・・・ふう」



千冬「・・・・・・・・」



千冬「デュノア」



シャル「・・・はい?」



千冬「放課後、職員室に来い」



シャル「・・・わかりました」







箒(・・・シャルロット)



ラウラ(・・・・・・・・・・・・・)




37 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:09:20







         -昼休み・食堂-



一夏「さあ、メシメシ!」



セシリア「今日は何になさいますの?」



一夏「そうだな・・・、久しぶりにカレーにするかな」



セシリア「ふふ、では、わたくしも!」




38 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:10:19







一夏「うん! 美味い!」



セシリア「そうですわね!」



一夏「あはは・・・」



セシリア「うふふ・・・」



一夏「・・・・・・・・・・」



セシリア「・・・・・・・・・・・」




39 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:11:07



一夏「・・・最近、箒達、こないな」



セシリア「そ、そうですわね・・・」



一夏「ま、まあ、都合の悪い時が、重なる事だってあるよな」



セシリア「ええ、あまり気になされない方がいいですわ」



一夏「だよな・・・」 ハハ・・・



一夏「・・・・・・・・・」



セシリア「・・・・・・・・・・」




40 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:12:05







         -同・屋上-



鈴「風が冷たいわね・・・」



ラウラ「そろそろ屋上で食事をするのも難しくなって来たな」



シャル「そうだね・・・」



箒「・・・大丈夫か? シャルロット?」



シャル「うん・・・」



ラウラ「そ、そういえば昨日、テレビでな・・・」




41 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:13:06







シャル「あはは! おもしろいね、それ?」



鈴「・・・いくらなんでも冗談でしょ?」



鈴「センサーが過敏すぎて、戦車砲を打つたびに自動消火装置が働くとか」



鈴「マンホールに撃墜される戦闘機とか・・・」



鈴「ありえないでしょ?」



ラウラ「私も信じられなかったが、公式に記録が残されている事実だそうだ」



箒「世界は広いな・・・。 そんな軍隊が存在するなんて」




42 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:13:56



シャル「・・・みんな、気を使ってくれるのは嬉しいけど」



シャル「ボクの事は、自分で何とかするから・・・」



シャル「でも・・・ありがとう」



箒「・・・いや、いいんだ」



箒「それに、最近は一夏のそばにいても楽しくないし・・・」



シャル「えっ?」




43 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:15:06



ラウラ「シャルロットに対する態度が目に余る」



ラウラ「・・・あんな奴では、なかったのに」



シャル「・・・・・・・・・」







鈴「あたしは、セシリアが気に入らないかなー」



鈴「彼女気取りだし・・・。 もう一夏とくっつけば?って思ってる」



シャル「・・・そう」




44 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:15:49







シャル(・・・・・・・・・・・・)



シャル(・・・・・・みんな)



シャル(ボクが、妊娠してるって知ったら・・・)



シャル(・・・・・・・・・・・)



シャル(どう、思うかな・・・?)



シャル(・・・・・・きっと)



シャル(・・・・・・・・・・・)



シャル(軽蔑するよね・・・)




45 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:16:44







         -放課後・職員室-



千冬「・・・来たか、デュノア」



シャル「・・・はい」



千冬「では、場所を変える。 ついて来い」



シャル「えっ?」



千冬「いいから、来るんだ」



シャル「・・・はあ」




46 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:17:40







         -同・どこかの個室-



千冬「・・・よし、鍵を閉めろ、デュノア」



シャル「・・・? は、はい」 ガチャ



千冬「次に・・・お前のisを限定モードで起動し・・・」



千冬「ここが盗聴されてないか調べろ」



シャル「!?」



千冬「さっさとしろ・・・デュノア」




47 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:18:47







----------





シャル「・・・・・・確認終了。 この部屋を中心に半径10メートル以内に」



シャル「盗聴器はありません」



千冬「・・・そうか。 よし、そこの椅子に座れ」



シャル「・・・リヴァイブ、待機モードに」 スウウウウウンッ・・・



シャル(・・・・・・・・) 着席



千冬「・・・この部屋は完全防音で窓もない。 だから、集音機の心配もない」



千冬「出来うる限りの配慮はした」



シャル「・・・・・・・・・・」



千冬「単刀直入に聞く。 デュノア・・・」




48 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:19:33







千冬「お前、身ごもっているな?」







シャル「!!!!!」 ビクッ



千冬「・・・・・・・・・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・な」



シャル「・・・・・・何を言って・・・いるんですか」



千冬「・・・・・・・・・・・・」




49 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:20:42



シャル「そんなわけ・・・ないですよ・・・、や、やだな、先生」



千冬「・・・・・・・・・・」



千冬「・・・最初におかしいと思ったのは、」



千冬「匂いだ」




50 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:21:50



シャル「・・・・・・・・・・・・」



千冬「最初は・・・何がおかしいのか分からなかったが」



千冬「似た匂いを、どこで嗅いだのかを思い出して 気がついた」



千冬「産婦人科で嗅いだ・・・妊婦の匂いに近い、と・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・・」







千冬「核心に変わったのは、今日の模擬戦を見て、だ」



千冬「お前の動きは、明らかに腹に負担がかからない様に行動していた」



シャル「・・・・・・・・・・・・」




51 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:22:58



千冬「・・・・・・経緯を話してくれるか?」



シャル「・・・ボクが・・・軽率だったんです」







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。







千冬「・・・・・・・・・・・・」



シャル「・・・ほんの冗談のつもりでした」



シャル「一夏の事だから、きっとドギマギして何もしないって」



シャル「思っていました・・・」




53 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:25:26



千冬「・・・・・・まだ目立ってはいないが、もうどれくらいだ?」



シャル「・・・そろそろ、目立ち出す頃です」



シャル「4~5ヶ月くらいかと・・・」



千冬「・・・・・・そうか」




54 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:26:33







千冬「・・・・・・・・・・・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・・・」







千冬「一夏には話したのか?」



シャル「・・・いいえ」



シャル「一夏は・・・あの後、少しづつ距離を置くようになって・・・」



シャル「ボクが妊娠に気づいた時には、もう・・・ほとんど話をしなくなっていました」



シャル「・・・言わなきゃならないって、思っていたんですけど・・・結局」



千冬「・・・・・・・・・・・」




55 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:27:43



千冬「・・・それで、デュノア」



千冬「どうするつもりだ?」



シャル「・・・・・・・・・・・・・」



千冬「酷な言い方だがな・・・決断は早くしないといけない」



千冬「日本では、妊娠五ヶ月以降の胎児は『人間』とみなされて」







千冬「それ以降の堕胎は・・・『殺人罪』が適用される・・・」







シャル「・・・!!」




56 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:28:52



千冬「デュノア・・・」



千冬「お前の・・・複雑な家庭事情は知っている」



千冬「その上で言うが・・・、一度実家に連絡をとってみてはどうだ?」



シャル「・・・・・・・・・・・・」







千冬「どう決断するにしても、お前一人の力では もうどうにも出来まい」



千冬「一夏には、私から話しておく」



シャル「!?」




57 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:29:34



シャル「ま、待ってください!」



千冬「駄目だ。 もう一刻の猶予も無い」



千冬「その子は一夏の子供でもある。 あいつには知る義務と責任がある」



シャル「でも・・・!」




58 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:30:30



千冬「デュノア、落ち着け」



シャル「・・・・・・・・」



千冬「お前は・・・少しも一夏を責めなかった」



千冬「経緯は褒められたモノでは無いが・・・」



千冬「一夏を・・・私の弟を、想って拒まなかった事は分かっている」



シャル「・・・・・・・・・・・」




59 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:31:24



千冬「こんな形でなければ・・・」



千冬「私に甥っ子が出来たと・・・喜んでやれるのにな・・・」



シャル「・・・!!」







千冬「お前の意見や意思を 無視してしまうのは、正直心苦しい」



千冬「だが・・・もう時間が無い」



千冬「どうか、許してくれ」



シャル「織斑先生・・・」




60 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:32:46



シャル「・・・・・・・・・・」



シャル「・・・ボクの・・・方こそ・・・」



シャル「すみません・・・・・・!」 ポロッ



千冬「・・・・・・・・・」







シャル「ボクは・・・ボクは・・・」 ポロポロ



シャル「うえっ・・・・ひっく・・・・・・・・・うっ・・・」 ポロポロ



シャル「うああああああああっ・・・・・・・」 ポロポロ



千冬「・・・・・・・・・・」




61 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:34:04







          -夜・屋上-



シャル「・・・・・・・・・・・・・」



シャル(風が冷たいな・・・)



シャル「・・・・・・・・・・・・・」 カチャ・・・ 携帯オープン



         トゥルルルルルル・・・トゥルルルルルル・・・トゥルルルルルル・・・



         ガチャッ




62 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:34:43



シャル「・・・もしもし」



シャル「シャルロットです・・・」



シャル「・・・実は、一度フランスに戻ろうかと」



シャル「えっ?・・・・・・い、いえ、それとは別件で・・・」



シャル「・・・・・・はい、わかっています、でも・・・」



シャル「どうしても・・・相談したい事が・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・・・・」




63 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:35:22



シャル「・・・・・・はい・・・・・・はい」



シャル「それは、そうですか・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・・・」



シャル「わかっています・・・」



シャル「いずれにしても、そちらに一度戻ってから・・・」




64 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:36:08



シャル「・・・!!」



シャル「・・・・・・・・・・・・」



シャル「・・・・・・・・・・わかりました」



シャル「では、データを入手しだい、また連絡します・・・」



          ピッ・・・・・・



シャル「・・・・・・・・・・・」




65 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:37:04



シャル「・・・・・・・・・・・」







千冬「こんな形でなければ・・・」



千冬「私に甥っ子が出来たと・・・喜んでやれるのにな・・・」







シャル(織斑先生のあの言葉・・・)



シャル(嬉しかったな・・・)



シャル(・・・・・・・・・・・・・・)




66 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:38:06







シャル(お母さん)



シャル(お母さんは、どうしてボクを産もうと思ったの?)



シャル(ボクも・・・お母さんと同じ立場になっちゃった・・・)



シャル(お母さん・・・) ポロッ



シャル(ボクは・・・お母さんみたいに・・・なれないよ・・・) ポロポロ・・・




67 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:39:04







          -同・どこかの個室-



一夏「・・・・・・・・・・」



千冬「・・・あまり驚かないんだな?」



一夏「・・・・・・・・・・」



千冬「まあ、今日の模擬戦の動き・・・どことなく ぎこちない感じだった」



千冬「うすうすは、わかっていた・・・という所か」




68 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:39:45



一夏「・・・・・・・・・・」



千冬「・・・・・・・・・・」



千冬「何か言ったらどうだ?」



一夏「・・・・・・・・・・」




69 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:40:28



千冬「・・・・・・・・・・」



千冬「・・・ふん」



千冬「もういい・・・。 話はそれだけだ、行ってよし」



一夏「・・・え!?」



千冬「どうした? 何を驚いている?」




70 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:42:39



一夏「い、いや・・・その・・・」



一夏「怒られると・・・殴られると、思っていたから」



千冬「・・・そうだな、確かに怒ってはいる」



一夏「・・・・・・・・・・・」



千冬「だが、それ以上に一夏・・・」







千冬「お前には、大きく失望した」







一夏「・・・!」




71 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:43:36



千冬「一夏、お前は 自分が何をしたのか、わかっているのか?」



一夏「・・・そりゃあ、まあ」



千冬「・・・・・・そうか」







千冬「では聞くが、何をしたか わかっていながら」



千冬「お前は何かをしたのか?」



一夏「・・・!?」




72 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:45:05



千冬「お前はいい。 体に何の支障もないからな」



千冬「だが、デュノアは違う。 どんなに嫌がっても、拒もうとも、」



千冬「逃げる事はできない」



一夏「・・・・・・・」







千冬「彼女は、ああなりながら 自分は責めても、一夏の事は責めなかった」



千冬「誰にも相談できず、たった一人で問題を抱え」



千冬「今まで、どんな気持ちで いたのだろうな?」




73 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 17:46:18



一夏「・・・・・・・・・・・・」



一夏「・・・俺は・・・・・」



一夏「どうしたら・・・いいんだ・・・」



千冬「知るか。 自分で考えろ」



千冬「これ以上 私を失望させるな」



一夏「・・・・・・・・・・・・っ」



千冬「私からは以上だ。 もう行け」



一夏「・・・・・・・・・・はい」




75 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:00:48







         -数日後-



         -朝・is学園寮・ラウラとシャルの部屋-



シャル「・・・ラウラ、おはよう」



ラウラ「うむ、おはよう、シャルロット」



ラウラ「・・・? どうした? 眠れなかったのか?」



シャル「うん・・・」



シャル「今日、ちょっと休もうと思う・・・」



ラウラ「そうか・・・。 それがいい」



ラウラ「先生には、私が伝えておこう」



ラウラ「ゆっくり休むといい」



シャル「うん・・・ありがとう、ラウラ」




76 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:01:43







シャル(・・・さあ)



シャル(準備しないと・・・)



シャル(昨日の内に飛行機のチケットは取ったし)



シャル(・・・・・・・・・・・・・・)



シャル(もう・・・ここには)



シャル(帰ってこれない・・・)




77 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:02:41







         -午前中・is学園・中庭付近-



          テク テク テク・・・



シャル(・・・・・・・・・・・・)



シャル(みんなは今頃授業中・・・か)



シャル(・・・挨拶くらいは、したかったかな) クスッ・・・



シャル(できないけど・・・)



シャル(・・・・・・・・・・・)



シャル(いろいろ・・・)



シャル(あったよね・・・)




78 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:03:36







          -同・is学園・校門付近-



守衛「・・・はい、連絡は受けています」



守衛「どうぞ」



シャル「・・・どうも」







シャル(・・・・・・・・・・・)



シャル(これでもう・・・・・・)



シャル(みんな・・・さよなら)



          テク テク テク・・・




79 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:04:35







         -同・並木道-



シャル(・・・・・・・・・・・・) テク テク・・・



シャル(・・・・・・・・・・・!) ピタッ







一夏「・・・・・・シャル」







シャル(・・・・・・・・・・・・・)



シャル(一夏・・・・・・?)




80 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:05:26



シャル(顔の右側が腫れてる・・・織斑先生かな?)



シャル(・・・・・・・・・・・・・)



シャル(・・・なんなの・・・今頃)



シャル(もう、どうでもいいよ・・・) テク テク




81 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:06:13







一夏「シャル、待ってくれ」



シャル「・・・・・・・・・・・」



一夏「話を聞いてくれ!」



シャル「・・・・・・・・・・・」 イラッ



一夏「頼む! シャル!」



シャル「いい加減にして!! もう一夏の顔なんて見たくもない!!」







一夏「俺の子供を生んでくれ!!」




82 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:06:38



シャル「ボクが、どんな思いで・・・」



シャル「・・・・・・・えっ?」



一夏「俺の子供、生んでくれ・・・」



シャル「!!」




83 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:07:29



一夏「シャル・・・ごめん。 本当にごめん」 ペコリ



一夏「ずっと・・・向き合うのが怖かった」



一夏「俺は逃げてた・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・」



一夏「今さら、こんな事言っても、言い訳にしかならないけど・・・」



一夏「俺はずっと・・・あの時の俺が嫌でしょうがなかった・・・!」



一夏「俺は・・・最低だ!」



シャル「・・・・・・」




84 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:08:25



一夏「・・・覚えているか? シャルが女の子だって、俺にばれた時の事」



一夏「俺と千冬姉は捨て子だった。 子供は親を選べないとも俺は言った・・・」



一夏「・・・何のことはない」



一夏「おれ自身が・・・そんな親になろうとしてた・・・」



シャル「・・・・・・・・」




85 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:09:51



一夏「千冬姉に相談もした。 シャルの身柄とか 医療費とか、何とかならないかって」



一夏「金は、俺が稼げるようになったら、働いて返すと約束した」



シャル「・・・・・・・・」



一夏「・・・迷惑掛けてごめんって言ったら」







千冬「どんな人間であろうとも、誰にも迷惑をかけなかった奴などいない」



千冬「ガキは、大人に迷惑を掛けながら学び、そして、成長して」



千冬「大人になって行くものだ」







一夏「・・・だってさ」



シャル「・・・織斑先生」




86 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:11:05



一夏「・・・もちろん、これから先も大変だと思う」



一夏「きっと、いろんな人に迷惑をかけると思う・・・」



一夏「・・・でも」



シャル「・・・・・・・・・」



一夏「それでも俺は・・・覚悟を決めた」



一夏「だから、シャル」




87 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:11:54











一夏「俺の子供を 生んでくれ!」











シャル「・・・・・・・・・・・・・」



シャル「・・・・・・・・バカ」




88 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:13:02



一夏「・・・・・・・・・・」



シャル「どうして」



シャル「どうして・・・」



シャル「もっと早く言ってくれなかったの!?」 ポロポロ・・・



一夏「・・・・・・・・」



シャル「ボクが・・・・・・どんな・・・・気持ちでいたか・・・」 ポロポロ・・・



シャル「わかっているの!?」 ポロポロ・・・







         ダッ・・・ ギュ・・・




89 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:14:32



シャル「寂しかったよ・・・辛かったよ・・・」



シャル「ボクだって・・・逃げたかったよ・・・!」



一夏「・・・・・・・」



シャル「一夏と・・・ずっと話したかった・・・!」



シャル「ううっ・・・・・・」



シャル「・・・ああああああああああああっ・・・・・」 ボロボロ・・・



シャル「いち、か・・・・いちかぁ・・・・ああああああああっ・・・!」 ボロボロ・・・



一夏「シャル・・・」



一夏「本当に・・・ごめんな?」



一夏「もう、一人じゃないから・・・。 一人にしないから」 ギュ・・・




90 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:16:16







-----------







一夏「・・・落ち着いた?」



シャル「・・・うん」



一夏「じゃ・・・帰るか」 ニコ



シャル「うん!」 ニコ




91 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:17:30







シャル「ところで・・・その顔は、織斑先生に?」



一夏「いや、違う・・・」



一夏「セシリアにグーで殴られた」



シャル「えっ?」




92 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:18:35



一夏「昨日、告白されて・・・、俺はシャルと付き合う事にしたって言うと」



一夏「納得のいく説明を求められたんだ・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・・・・・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・・まさか」



一夏「・・・どうして俺はこういう時、バカ正直に言ってしまうんだろうな・・・」



シャル「・・・ホントだね」




93 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:19:34







          -放課後・どこかの個室-



セシリア「というわけで」 ニコニコ



セシリア「皆さんにも来ていただきましたわ」 ニコニコ



箒「・・・・・・・・・・・・」



鈴「・・・・・・・・・・・・」



ラウラ「・・・・・・・・・・・・・」



一夏「」



シャル「」




94 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:20:54





箒(・・・私達は、完璧にとばっちりだな)



ラウラ(・・・・・・・・・)



鈴(・・・ハッ、お笑いね。 こんな奴を心配してた、なんて)




95 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:21:51





セシリア「・・・さあ、言いたい事があるのなら、どうぞおっしゃって下さいな?」 ニコニコ



セシリア「さぞ、滑稽でしたでしょう? わたくしは?」



セシリア「どんなに尽くしても 所詮悪あがきなのに・・・と」



セシリア「せせら笑っていたんでしょう? シャルロットさん?」



シャル「・・・・・・」




96 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:22:40



セシリア「ふん・・・だんまりですか? シャルロットさん?」



セシリア「聞きましたわよ・・・? あなた、本妻の子供ではないんだそうですね?」



シャル「・・・!」



セシリア「結局」







セシリア「妾の子は、妾ですか・・・」 クスクス・・・







シャル「・・・!!」



一夏「おい、セシ」



ラウラ「セシリア、ちょっといいか?」




97 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:23:37



セシリア「・・・・・・なんですの? ラウラさん?」



ラウラ「私もシャルロットに言いたい事がある」



ラウラ「・・・かまわないか?」



セシリア「ええ、どうぞ・・・」



ラウラ「シャルロット・・・」



シャル「・・・うん」







ラウラ「お前の・・・お腹を触ってもいいか?」







シャル「・・・えっ?」




98 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:24:28



ラウラ「・・・私は試験管から生まれ、「親」というものを知らない」



ラウラ「だから、知りたいのだ」



ラウラ「本来の、あるべき姿の、「親子」という存在を」



セシリア「・・・・・・・・・・・・」



箒「・・・・・・・・・・・」



鈴「・・・・・・・・・・・」



一夏「・・・・・・・・・・・・」



シャル「・・・・・・・・・・・・・」



シャル「うん・・・いいよ」



ラウラ「ありがとう」




99 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:25:34





ラウラ「・・・・・・・・・・・・・」 サワサワ・・・



ラウラ「・・・あまり分からないな」



シャル「あ・・・もうちょっと下かな・・・」



ラウラ「む?・・・そうなのか?」 サワサワ・・・



ラウラ「・・・! これか・・・。 小さなふくらみがある・・・」



シャル「うん・・・それ」




100 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:26:29



ラウラ「・・・・・・そうか、これがそうなのか」



ラウラ「セシリアも、箒も、鈴も、一夏も、」



ラウラ「そして・・・シャルロットも、」



ラウラ「こんな・・・小さな存在を経て、生まれてきたのだな・・・」



シャル「・・・・・・・・・うん」




101 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:27:29





ラウラ「・・・シャルロット、聞かせて欲しい」



ラウラ「妊娠がわかった時・・・どんな気持ちだった?」



シャル「・・・!」



ラウラ「正直に話してくれ」



ラウラ「同室だった、私だから言える」







ラウラ「お前は・・・セシリアの言う様な、優越感など微塵もなかった」







セシリア「・・・!」



ラウラ「話してくれ、シャルロット」



シャル「・・・・・・・・・・・・」




102 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:28:12



シャル「・・・ボクが妊娠に気づいた時、最初に考えた事は」



シャル「『どうしよう』だった・・・」



ラウラ「・・・・・・・・・・」



シャル「・・・その後に考えたのは、一夏の事」



シャル「一夏に早く伝えたいって思った・・・」



シャル「・・・でも」




103 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:28:44



ラウラ「・・・でも?」



シャル「isを使って探し出した一夏は」



シャル「セシリアの部屋で、楽しそうに二人で何か話してた・・・!」



セシリア「・・・!?」



一夏「・・・・・・・・・・」




104 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:29:36



ラウラ「・・・・・・それは・・・ショックだッたろうな」



シャル「・・・・・・・・うん」



シャル「実際・・・ライフルの引き金を引きそうになったよ・・・」



一夏「・・・!?」



セシリア「・・・!?」




105 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:30:22







箒(・・・・・・・・・)



鈴(・・・・・・・・・)







ラウラ「・・・・・・そうか」



ラウラ「どうして、思いとどまったのだ?」



シャル「・・・・・・・・・・」




106 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:31:04



シャル「・・・もし」



シャル「二人を殺してしまったら」



シャル「お腹の子供は『殺人者の子供』になってしまうから・・・」



シャル「出来なかった・・・!」 ポロッ



ラウラ「・・・!」




107 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:31:48



一夏「・・・シャル」



セシリア「・・・・・・・」



箒「・・・・・・・」



鈴「・・・・・・・」



シャル「でも・・・ボクは、絶望していた」



シャル「次に考えた事は・・・『死ぬ事』だった」



ラウラ「・・・・・・」




108 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:32:31



ラウラ「それも・・・お腹の子供の為に、思いとどまったのか?」



シャル「うん・・・」



シャル「次の日、飛び降りようと屋上に行ったらね・・・」



シャル「一夏に教えてもらった『抜けるような青空』だったの」



ラウラ「・・・・・・」




109 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:33:07



シャル「とても綺麗で・・・吸い込まれそうで、風も心地よくて・・・」



シャル「・・・だけど」



シャル「この子は、それも知らずに・・・生まれる事もなく死んでしまう」



シャル「ボクのせいで・・・!!」



ラウラ「・・・・・・シャルロット」




110 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:33:56



シャル「出来なかった・・・! この空だけじゃない、海だって、山だって」



シャル「この世界にある、綺麗な 何もかもを『知らない』まま」 ポロ・・・



シャル「ただ・・・死なせるなんて・・・! 絶対嫌だった・・・!」 ポロポロ・・・



ラウラ「・・・・・・・・・」




111 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:34:29







セシリア「・・・・・・・・・・・」



一夏「・・・・・・・・・・・」



箒「・・・・・・・・・・・」



鈴「・・・・・・・・・・・」



ラウラ「・・・・・・・・・・・・」




112 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:35:27



ラウラ「・・・シャルロット、もう一度触ってもいいか?」



シャル「・・・うん」 グスッ・・・



ラウラ「・・・・・・・」 サワサワ・・・



ラウラ「すごいな・・・お前は・・・」



シャル「・・・・・・?」



ラウラ「こんな小さな存在なのに・・・」







ラウラ「4人もの命を救った」 クスッ







シャル「・・・!」




113 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:36:43



箒「・・・4人?」



ラウラ「セシリアに一夏、シャルロットと、自分自身の命の4人だ」



鈴「・・・なるほどね」



鈴「・・・・・・・・・・」




114 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:37:30



鈴「・・・シャルロット、あたしも触っていい?」



シャル「!・・・う、うん」



鈴「・・・どれどれ」 サワサワ・・・



鈴「へえ・・・ホントだ、ふくらんでるね」



シャル「・・・・・・」




115 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:38:05



鈴「・・・・・・正直言えば、あたしは、許せないかな・・・二人の事」



鈴「でも・・・ここに居るこの子は、憎めない・・・」



鈴「今は無理でも・・・この小さな命の為になら、許して行けると思う」



鈴「ふふっ・・・元気に生まれなさいよ~」 ポロッ・・・



シャル「・・・・・・鈴」




116 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:39:08







セシリア「・・・不愉快ですわ」



セシリア「なんですの? 子供の為? そんなもので誤魔化されてたまる物ですか!!」



セシリア「わたくしは・・・わたくしは・・・!!」



          ガシッ!!



セシリア「!?」



箒「・・・・・・・」




117 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:39:56



セシリア「な、何をしますの!? 箒さん!?」



箒「・・・せっかくだ。 お前も触らせてもらえ」 グイッ!



セシリア「!!? なっ!? い、嫌ですわ!!」 ズズズ・・・



箒「・・・・・・・・」



         フワッ・・・




118 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:40:46



セシリア「・・・!!」



箒「・・・どうだ? 感じるか?」



セシリア「・・・・・・・・」



箒「ここに居るのは」



箒「お前の命の恩人だぞ?」



セシリア「・・・・・・・・!」




119 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:41:37



セシリア「・・・・・・っ」



セシリア「・・・あんまりですわ・・・箒さん」 ポロッ・・・



セシリア「これでは・・・」 ポロポロ・・・



セシリア「わたくしだけが、悪者みたいではありませんか・・・!」 ポロポロ・・・



箒「・・・そうだ、泣け」



箒「今、ここで、・・・すべての憎しみを涙に変えるんだ」



箒「この、新しい命の為に・・・」 ポロッ



箒「私も・・・付き合うから・・・」 ポロポロ・・・




120 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:42:22







シャル「・・・セシリア」



シャル「ごめ、ん・・・ひっく・・・ごめん、ね・・・!」 ポロッ



シャル「みんなも・・・・本当に・・・・・・ごめんなさいっ・・・!」 ポロポロ・・・




121 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:43:22





一夏(・・・・・・・・・・・・)



一夏(今、わかったよ・・・千冬姉)



一夏(俺が『何をした』のかが・・・)



一夏(ここで泣いている、みんなに・・・)



一夏(とんでもない事を していたんだ)



一夏(・・・忘れない)



一夏(俺は、この・・・みんなの涙を一生忘れない!)



一夏(過ちを繰り返さない・・・) ポロッ・・・



一夏(そんな、大人に成るために・・・!) ポロポロ・・・




122 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:46:21







          -数ヵ月後-



          -朝・織斑家・リビング-



シャル「おはようございます、お義姉さん」



千冬「ああ、おはよう。 シャルロット」



千冬「調子は良さそうだな」 クスッ



シャル「はい。 なによりも一夏が帰ってきますしね」 ニコ



千冬「そうか、今日は一夏が帰ってくるんだったな」



シャル「ふふ、腕によりをかけた料理を作って待ってます」



千冬「検診の結果も良好なようだし・・・、なにより、だな」




123 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:47:08





シャル「朝食をどうぞ」



千冬「うむ、すまない」 モグモグ



千冬「・・・美味いな。 和食もすっかり上達した」



シャル「ありがとうございます」 クスッ



千冬「そろそろ臨月・・・だったか?」



シャル「はい、来週から入院です」



千冬「そうか・・・いよいよだな」 ニコ



シャル「はい」




124 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:47:36



千冬「では、行くとするかな」 ガタッ



シャル「あ、はい」



シャル「行ってらっしゃい、お義姉さん!」



          カチャ・・・キイッ・・・パタン



シャル「・・・さあ! お掃除しないと!」 ルンルン




125 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:49:02







 ・・・あれから、ボクは、織斑先生の家に住むことになった。

学園には『休学』あつかいで在籍している。





 篠ノ之博士が、ボクのisリヴァイブを調べたい、と言って来た。

何でも、女性にしか使えないのに、妊婦が操縦するケースを考えていなかったとかで、

ボク自身も貴重なテストパイロット、らしい・・・。





 そんなわけで、デュノア社と協議した結果、白式のデータと交換で調べてもいい

と言う事に落ち着いた。




126 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:50:24







 篠ノ之博士が言うには、『たいした事無い』データなので問題ないと言う。



 デュノア社は、ボクには興味ないようだった・・・。





 ボクは、篠ノ之博士の下で 妊婦にも対応できる第四世代型isのテストパイロットとして

仕事をする事になり、給料もいただける という事でお世話になっている。



 ・・・正直言うと、破格の給料なので、ちょっと気が引けているんだけど・・・、

ありがたく もらう事にした。




127 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:51:07







 ある日、ラウラが訪ねてきた。





 彼女は、ボクとお腹の子供が気になって仕方ないらしい。

連休には、泊り込みに来るほど。 



 日々、大きくなってゆくお腹を触っては話しかけている。 とても微笑ましい。




128 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:51:47







 最近は、鈴と箒も訪ねてくれた。



 学園の事や、学園での一夏の事をつぶさに教えてもらった。

一夏が、「どうしてそんな事を知っているんだ?」と驚いていた。 ふふっ。




129 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:52:22







 ・・・セシリアとは、あれ以来会っていない。

でも、箒がセシリアの言ってた事を、話してくれた・・・。







セシリア「・・・初めから、そんな気がしていました」



セシリア「わたくしが、どんなに話をしても、どんなに傍にいても」



セシリア「一夏さんは・・・遠くにしか居ませんでした」







 ・・・胸が痛む。




130 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:53:22







          -同日・夜・織斑家・リビング-



          (※注 この一夏は、学生です)



一夏「ただいまー、シャル」



シャル「おかえり、一夏!」 ニコ



一夏「おー・・・いい匂い。 から揚げだな?」



シャル「ふふ、当たり!」



シャル「後、ポテトサラダとコンソメスープ、グラタンなんかも付けてみました」 エヘヘ



一夏「おー・・・ってバランスとしては微妙だな」



シャル「大丈夫だよ、ポテトサラダは野菜たっぷりだから」



一夏「そっか、んじゃ、食うか!」



シャル「うん!」




131 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:53:56



一夏「ふーっ・・・美味かった」



シャル「おそまつさまでした」



シャル「どうする? お風呂、沸いてるけど?」



一夏「いたれりつくせり、だな」



一夏「・・・そうだな、入るかな」



一夏「シャルも一緒に入るか?」



シャル「一夏のえっち・・・」 



一夏「いくら俺でも妊婦にムラムラしないよ・・・」




132 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:54:37







         -同・織斑家・寝室-



         (※注 くどいようですが、この一夏は学生です)



一夏「さて、寝るか」



シャル「うん!」



          パチッ・・・(消灯)




133 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:55:37



一夏「シャル・・・って、やっぱお腹がちょっとつかえちゃうな・・・」



シャル「もう・・・、妊婦には ムラムラしないんじゃないの?」



一夏「今、萎えたよ・・・」



シャル「ふふ、ごめん」



シャル「・・・・・・・・・」



シャル「ねえ、一夏」



一夏「うん?」



シャル「この子が生まれてきたら、なんて言ってあげる?」




134 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:56:20



一夏「ふふ・・・そうだな」



一夏「生まれてきてくれて、ありがとう・・・かな?」



シャル「いいね・・・それ」 クスッ



一夏「シャルは?」



シャル「ボクはね・・・」







シャル「一緒に、幸せになろうね・・・かな」 ニコ







          おしまい




135 :機甲猟兵Ⅱ :2012/06/09(土) 18:58:09



皆さん、お疲れ様でした。



オルコッ党員の皆様、すみませんでした・・・。




136 :以下、名無しが深夜にお送りします :2012/06/09(土) 19:28:45






137 :以下、名無しが深夜にお送りします :2012/06/09(土) 20:06:20



楽しかったよ

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